安価なツールにも使えるIT導入補助金
News Letter 2024年5月号
こんにちは。税理士の駒井です。
今日はIT導入補助金について解説致します。
IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者などの労働生産性の向上を目的として、業務効率化やDX等に向けた ITツール(ソフトウェア、サービス等)の導入を支援する補助金です。
対象となるITツール(ソフトウェア、サービス等)は事前に事務局の審査を受け、補助金HPに公開(登録)されているものとなります。※複数社連携IT導入枠を除きます。
このIT導入補助金ですが、2024年からの変更点が大きく分けて5つあります。
- 通常枠の「A類型」、「B類型」という名称を廃止
- 「デジタル化基盤導入枠」を廃止、インボイスに特化した「インボイス枠(インボイス対応類型・電子取引類型)」を新設
- 「インボイス枠」の「インボイス対応類型」で、小規模事業者に対して一部高い補助率を設定し、強力な支援を実施
- 「インボイス枠」の「電子取引類型」は、大企業も補助を受けることが可能
- EC機能をもつITツールが補助の対象外となる
インボイス対応をしなければご商売に影響が出る対法人相手のご商売をなさっている企業様・個人事業主様で、インボイス対応がまだの企業様・個人事業主様は、かなり申請しやすくなっていますのでぜひご活用ください。
IT導入補助金の制度概要
申請要件
まずは申請要件です。申請要件は主に3つあります。
「gBizIDプライム」アカウントの取得と「SECURITY ACTION」宣言の実施はどの枠でも要件は必須となっていますが、「みらデジ経営チェック」実施については通常枠でのみの要件となっています。その他のインボイス枠、セキュリティ対策推進枠については加点となっています。
「みらデジ経営チェック」とは、経営課題解決に向けた”気づき”を見つけて頂くためのチェック&サポートツールです。
経営課題やデジタル化に対する取り組み状況などのチェック結果をもとに、各種支援施策や課題解決に向けたデジタル化の取り組みなどを紹介してくれます。IT導入補助金を申請しない方も参考になりますので、一度見てみることをお勧めします。
補助額・補助率
こちらの表組の青字の部分が、2024年度・令和5年度補正予算での拡充点となります。
まず枠は、「通常枠」「インボイス枠」「セキュリティ対策推進枠」の3つあります。
さらに「インボイス枠」の中では、電子取引類型とインボイス対応型に分かれています。
インボイス対応類型のインボイス制度に対応した会計・受発注・決済ソフトを対象経費とする場合で補助額が50万円以下の場合、小規模事業者は補助率がなんと4/5となっています。これは2024年からの変更点で紹介した「小規模事業者に対して一部高い補助率を設定し、強力な支援を実施」として表れています。
加点項目
加点項目とは、補助金を申請した後に審査がありますので、その審査について評価を加点できる項目となります。クリアしている加点項目が多いほど採択に有利になります。
枠によって対象になるか、ならないかがありますので申請する枠が対象かチェックしておきましょう。
IT導入補助金の導入事例
次は、実際にIT導入補助金を利用して、業務効率化に成功した事例を2つ紹介します。
自社の事業課題に適したサービスを導入することで財務データの即時性・正確性が上がり、短縮できた時間を他の作業に充てることができるようになります。そのための導入費用を国が補助してくれるわけですから、活用できるなら最大限に活用しましょう。
IT導入補助金の申請フロー
最後に申請の流れをご紹介いたします。
ここからはIT導入支援事業者がサポートします
STEP5からSTEP10まではIT導入支援事業者に認定されている企業がサポートすることができます。新しいツールの導入に不安がある方は、IT導入支援事業者を頼りにしながら着実に進めましょう。
ITツールの検索について
STEP4のITツールの選定について、こちらはIT導入補助金のポータルサイトから検索ができるようになっています。
▼IT導入補助金ポータルサイト内のITツール検索ページ
【A】ツール名もしくは、要件/目的から探すことができます
【B】要件/目的から探す場合は、枠を選択してから希望するITツールをチェックします
【C】さらに絞り込みオプションで、予算や業種なども選択できます
このITツール検索ページで、自社に合うITツールが無いか探してみてください。